2009.11.11
またしても持病の治療の副作用がひどい為、鬱々悶々とした日々を送っております。しかしお仕事はキチンとしてますよー。(って誰に言っているのだか?)
先週の金曜日に映画『沈まぬ太陽』を観に行ってきました。言わずとしれた山崎豊子さんの大作であり、問題作の初の映像化、という事で期待はずれにならぬよう、出来るだけウキウキしないよう心がけて..。休憩時間(!)を入れて約3時間30分の長丁場。しかしながらそれを感じさせない説得力のある内容で久しぶりに邦画の大作の中の大作を観たなぁ~と感動。何と言っても恩地役の渡辺謙さんが素晴らしい!!映画化にあたって相当の覚悟で挑まれた、というだけあって、理不尽に翻弄させられまくる恩地の人生を映像を通じて痛いほど感じることが出来ました。原作を読んだときにはあまり感じることの出来なかったラスト部分も『ああ、そうなのか..それでいいのか..そうか...』と妙に実感出来たりして..。
ただ一つ『うーん..』と思ったのがエンドロールで流れる音楽が『??』だった事。あんまり映画に合ってない気がするのです。予告編で流れているベートーヴェンのピアノソナタ『悲愴』の第2楽章をそのまま使ったらよかったのになぁ....とても内容にあっている気がするし、音楽の素晴らしさに全く負けてないのになぁと思ったりしました。既存の音楽を使用しても素晴らしい映画は沢山あるし、なんでまたわざわざ主題歌を作ったかなぁと..。もちろん歌手の方は素晴らしいと思うのですが..。うーん、残念。やはりエンドロールが非常に残念な『闇の子供達』を一瞬思い出してしまいました。とまぁ文句を言ってみたいほど素晴らしい作品だった、という事です。まだ観ていない方はぜひぜひ観てみたらいかがでしょう。この時期だからこそ!(実情はどうなのでしょうか?)という事もありますし。原作も5冊(文庫本/新潮社刊)と長丁場ですが、映画以上に読み応えのある作品です。